キャンペーンガールのバイトがくれた「私の転機」
以前ちらっと書きましたが、私は高校2年から大学2年まで不登校でした。
家に引きこもっていた時期もあれば、
夜の繁華街に繰り出してみた時期もありました。
それが突然、復学して卒業・就職することができたのですが、
そのきっかけは、キャンペーンガールの派遣アルバイトでした。
地味で自信がなく、キャンペーンガールのイメージとは程遠い私。
ところが、成り行きで始めたアルバイトが心境の変化をもたらし、
まるで憑き物が取れたように、休学と復学を繰り返していた大学に
「もう大丈夫」という自信を持って復学することができました。
今日はお題「わたしの転機」に合わせて、
このアルバイト経験がどのように私を変えたのか、書いてみたいと思います。
◆なぜキャンペーンガール?
見た目に自信のない私は、
最初はキャンペーンガールの仕事をするつもりはありませんでした。
元々は「倉庫での箱詰めの仕事」という募集に応募して、
友達と一緒に派遣会社の登録会に参加したのです。
すると、たまたまその会社が携帯電話のキャンペーンで店頭に立つ
女性も募集しており、興味はないか?と聞いてくれたというわけです。
日給1万円程で、休憩時間もこまめに取れるところを魅力に感じ、
深く考えずに飛びつきました。
◆キャンペーンガールの仕事内容
まずは携帯会社主催の研修に参加し、新機種の特徴などを覚えます。
仕事内容は、店頭での呼び込みと接客。
朝、現場近くの駅で集合し、お店へ行ってユニフォームに着替えて待機。
キャンペーンが始まったら、店頭でマイクを持って呼び込みしたり、
ティッシュを配ったり。
興味を持ってくれたお客さんに話しかけて、機種や契約プランの紹介をします。
90分店頭に立ったら、30分休憩・・みたいなのを繰り返し、
夕方にキャンペーンを終了したら、着替えて帰る、という感じでした。
◆心境の変化が生まれた理由
キャンペーンガールの派遣アルバイトをする中で、
私は「とにかく笑うこと」を覚えました。
それまで不登校で自信がない私にとっては、
言うなれば笑う理由がなかったわけですが、
キャンペーンガールはニコニコ笑うことが仕事、みたいな一面がありました。
実際、笑顔でいればお客さんも話してくれるし、
バイト仲間とも仲良くいられることを経験で学びました。
そのうち、「今日は2件」など自分なりに目標を立てて働くようになり、
達成すると嬉しい、という感情を知りました。
笑顔で接すると、人に笑顔を返してもらえること。
頑張って目標を達成できると、嬉しいこと。
仕事を通じて得た「喜び」の体験が、私に心境の変化をもたらしました。
それまでは何もやる気がしなかったし、できる気もしなかったけど、
「やればできる(気がする)」という前向きな気持ちが生まれたのです。
大学3年の秋、突然復学する気になり、やる気満々で復学しました。
2歳年下の同級生に話しかけることも、授業で手を挙げて発言することも
全く怖くありませんでした。
それからは、部活にも入り、学生生活を無事終え、就職して社会人になりました。
◆おわりに
引きこもりだった自分にとっては、アルバイトは新しい出会いの連続であり、
広い世界に一歩踏み出すきっかけだったと思います。
バイト仲間は毎回変わりますが、気の合った子と連絡先を交換して、
後日一緒に遊ぶ事もありました。
同年代の子や、少し年上の人が多く、単純に人と話をするのが楽しいと思えました。
派遣会社のスタッフの方もとても魅力的でした。
良いところを多少大げさにほめてくれる営業さんがいて、
その方の励ましが私のやる気と自信を生んでくれたと思います。
社会人になると、仕事はお金を稼ぐ手段という意味合いが強くなり、
できれば働きたくないという気持ちになる時もあります。
でも、学生時代に比べると今の自分は少しは大人になったと思うし、
その成長を支えてくれたのはアルバイトや仕事を通じて得た
出会い、喜び、叱責、励ましだったと思います。
そう考えれば、仕事は義務というだけでなく、
自分自身にとって大きな財産を残せるチャンスだとも感じます。
去年の今頃は、育休明けで仕事に戻るのがとても大変で、大きな挫折を味わいました。
2人目を妊娠し、また休みに入っている今、
やがて訪れる2度目の復職が怖いという気持ちもあります。
でも、仕事が私を変え、成長させてくれたという過去の経験をしっかり思い出して、
次の復職を恐れではなく、むしろ楽しみに待ちたいと思います。